ディア・ドクター

ディア・ドクター [DVD]

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面白かった。主演に鶴瓶を持ってきたのはドンピシャだなあ。演技がうまいというよりも、普段のニコニコしているときと表情が変わったときのギャップがいいのかな。でも相馬に向かって自分の苦しさを吐露するあたりはグッとくるものがあった。
伊野のしたことは犯罪だけど、あんなに村人たちが喜んでいる様子を見ると、今の医療体制についていろいろと考えさせられてしまう。なんだか追いかけている警察の方が悪役のように見えてしまったのは、伊野を支持したい自分の気持ちの表れなんだろうな。伊野が失踪した後の村人たちと相馬の態度の変わりようもシニカルでおかしかった。
なんというか、陳腐な言葉だけど、立派に映画してる映画だと思う。テレビドラマがそのままスクリーンに移っただけの邦画ばかりの昨今、西川監督には頑張っていい映画を撮り続けてほしいなあ。