さらば雑司ヶ谷

さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)

さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)

前に著者のインタビューを読んだことがあって、妙に共感を覚える部分が多かったので文庫版を待って購入した。いわゆるアンダーグラウンド的なストーリーで、都会の闇を描くという部分では『不夜城』に似たものがある。あまり気分のよくない描写も多々あるわりには雰囲気はずっとライトなのでけっこうすんなりと読めた。そのせいか“浅い”と思う人もいるかもしれないけど、個人的にはラストまでその姿勢を一貫していて悪くないなあと感じた。