おやすみラフマニノフ

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)

『読むとクラシックが聴きたくなる』という帯の文のとおり、どちらの作品も演奏シーンの描写がすごい。クラシックなんてほとんど知らなくてもぐいぐい引き込まれてしまう。ジャンルはミステリとなっているけど、ミステリ率は四割ぐらいで残りは主人公の成長が描かれたりしているから、謎解きが読みたい人にはちょっと物足りないかもしれない。個人的には、探偵役として登場する岬洋介がなかなかかっこいいことを言う登場人物で、その台詞にハッとさせられることが多々あったから、それが妙にハマッた原因なのかもしれない。続編を強く希望したい。