ラースと、その彼女

すごくよかった。最初はリアルドールを彼女と思い込むラースをなんだか痛々しく思ってしまったのだけど、周りの人々が彼とビアンカを温かく受け入れていく様子に、こちらもだんだんと違和感を感じずに観れるようになった。
本当に素晴らしい台詞が散りばめられた作品なのだけど、特にビアンカが病気になったとき、老婦人たちが居間でラースを慰める場面や、玄関にお見舞いの花がたくさん置かれていた場面はすごく印象に残った。他の作品にありがちな、ビアンカの存在をハッキリと否定するような人物が現れないのも新鮮に感じられてよかったなあ。
最後に神父さんが、ビアンカを「我々の勇気を試した存在」と言っていたのがすごく的を得ていた気がする。人の繋がりっていうものを素敵に表しているいい作品だと思った。