Akron/Family,Deerhunter 渋谷o-west

どちらも気になっていたバンドだったので、とてもいいタイミングで来日が決まったしこれを逃したら後悔しそうだな、と悩んだ末にチケットをとったら32番というわりといい番号で、あれー人気ないのか?と思って会場に行ってみると満員御礼状態だった。
最初にDeerhunterのボーカルが出てきて、おっなんだ?と思っていたらソロ名義のAtlas Soundだった。儚げな歌声がギターの音にマッチして抵抗なく聴けてしまう。終わって何げなく時計を見たら、いつの間にか30分も経っていて驚いた。
Akron/Familyは客をのせるのが上手くてすごく楽しかった。踊れる音楽という感じで、前列の方はモッシュがすごかった。力強い演奏に合わせ、メンバー3人が交代で歌っていたけどみんな上手い。3人の歌声だけのパートもあって、あまりに素晴らしいハーモニーで思わず身震いしてしまった。フジとか朝霧とか来たら絶対に楽しいアーティストだと思う。
最後はDeerhunter。繊細な歌声がバンドが奏でる轟音から見え隠れして幻想的。独特の雰囲気を醸しだしていて、音で酔わせるってこういうことなのか、と思う。意外にドラムが力強い音を出していて、2階から見ていてもけっこうドラムの方に目がいくことが多かった。
この人たちは他のシューゲイザー的なアーティストたちとどこか違うと感じていたけど、ボーカルの佇まいを見ていたら、ひょっとするとそれは狂気なのかなあ、なんて少し思った。でもアンコール曲を女性客にリクエストさせたり、ベースが曲が終わるたびに深くお辞儀をしてみせたりと、フレンドリーなところもあって面白かったんだけど。単独もすごくよかったみたいだし、次に来日したらぜひまたライブを観てみたい。
タイプがまるで異なるバンドの音を聴くことができてすごく満足できた。もちろん好き嫌いはあるだろうけど、自分にはどちらが良かったなんて比べられない。どっちも最高でした。