現実入門

現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)

現実入門―ほんとにみんなこんなことを? (光文社文庫)

穂村さんの短歌『体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ』をみてすごく面白いなあと思っていたけど、エッセイも出ているというので気になって図書館でかりてきた。
ちょっと弱気な感じのほむらさんが献血や合コン、競馬など大抵の人が経験してきたであろうことを初体験していくというエッセイ。読んでいてもういい歳なのにこんな弱っちい感じでいいのかよ、と思ってしまうけど、独特の視点や頭の中でもんもんと膨らむ妄想がとても面白かった。最後のあたりは現実なのか妄想なのか、うまく煙に巻かれた感じで終わっているのもいいなあ。