BATTLES 恵比寿LIQUIDROOM

こんな時に限って仕事が押して、急いでビールを買っていたらちょうど音が鳴り始めたところだった。リキッドルームは初めて来たけど、とてもいいところだと聞いていた。確かに後ろにいくほど観客スペースが高くなっているので、遅れて来た自分のような者にはとてもありがたかった。とにかく人がいっぱいで、ビールをかばいつつどうにか一番後ろの高い場所に入り込んだけど、ステージも観客の様子もよく見えて結果オーライ。
BATTLESはいちどインストアライブの最前列で観ているから演奏スタイルはなんとなく分かる。やっぱりドラムが凄い。どうしてもそちらを注目してしまう。専門的なことはまったくわからないけど、そんな自分でもドラムやベースやギター、加工した声が始めはバラバラでタイミングも合っていないのに、次第に収束してひとつの曲になっていくのはスゴイと感じた。観客も首を振ったり、体を小刻みに揺らしたりして、思い思いにリズムにのっている。フロア全体が波打っているようだった。
そもそも自分はインストとか、声が入っていないジャンルはどうもな、と思っていた人間で、人の作った詩があって、それを音にのせて歌い上げるからいいんじゃないかなんて考えていた。でもやっぱりそれは浅はかだったとつくづく思った。何より今日のライブを観て、自然に顔が笑っていたのは間違いなく事実。『こうでなくちゃいけない』なんてカテゴリ分けはとりあえず置いといて、歳をとってすることがなくなったら考えることにしようかな。
80分ほどでライブは終了。アンコールにも応えてくれたけど、ややあっさりめと感じたことは否めない。でもこういう終わり方がいちばんおいしいのかもしれないなあ。何より、あのスゴイ演奏には集中力が必要なんだろうなきっと。